研究会・講習会

第59回関西STOMA研究会報告

平成29年6月24日、大阪梅田毎日新聞オーバルホールにて第59回関西STOMA研究会を開催いたしました。今年度は、テーマを「集学的治療をとりまくストーマケア」とし、一般演題、主題演題に22演題の発表をいただきました。一般演題はストーマケア1、ストーマケア2さらに陰圧閉鎖療法のセッションで活発な討論をいただきました。主題セッションでは集学的治療に伴うストーマケアの演題を発表いただき、各施設における問題点につき様々な観点から意見が交わされました。特別講演には杏林大学 消化器・一般外科の松岡弘芳先生をお招きし、「集学的治療時代のストーマケア教育:東京での取り組み」と題しまして、伝統ある東京ストーマリハビリテーション講習会の取り組みについてご講演を賜りました。実技時間を増やし、座学を減らす取り組みやオストメイトの医療関係者からの体験談、抗癌剤に関するオストメイトの問題点など本研究会のテーマとリンクして臨場感に富んだご講演であり参加者の皆さまからも大変好評をいただきました。梅雨の貴重な晴れ間にも関わらず、316名のご参加をいただき盛会のうちに終了することができました。ここに謹んで御礼申し上げます。

第59回関西STOMA研究会 当番世話人 田中慶太朗

テーマ

『集学的治療をとりまくストーマケア』

当番世話人

田中 慶太朗(大阪医科大学 一般・消化器外科)

会期

2017 年6 月 24 日(土)

会場

毎日新聞オーバルホール
〒530-0001 大阪市北区 梅田3-4-5 毎日新聞ビル
TEL. 06-6346-8351

プログラム

        
13:00~13:05 開会の挨拶 田中 慶太朗(第59回当番世話人)
13:05~13:50 ストーマケア1

座長
大阪市立総合医療センター  消化器外科  井上 透
関西医科大学総合医療センター  看護部  辻本 望

  1. 患者がストーマケアに求める「安心」と「自信」とは
    奈良県立医科大学附属病院 池田 千明
  2. 感染創に対し持続洗浄が有用であった1事例
    関西労災病院看護部 茨木 亜子
  3. 回腸人工肛門に皮膚トラブルを起こした一事例
    奈良県立医科大学附属病院 枝光 健司
  4. ストーマ外来でのオストメイトの装具変更の現状
    大阪府済生会中津病院 溝尻 由美
  5. ストーマ管理困難に対する手術的アプローチ
    堺市立総合医療センター 中田 健
  6. 直腸癌低位前方切除後 covering ileostomy
    閉鎖前の経ストマ造影の試み
    NTT西日本大阪病院 外科 藤江 裕二郎
13:50~14:35 ストーマケア2

座長
大阪国際がんセンター 消化器外科 安井 昌義
市立豊中病院     看護部   曽根 光子

  1. 患者教育の向上を目指して
    ~ストーマ外来初回受診時のトラブルを検討する~
    大阪医科大学附属病院 看護部 河口 美幸
  2. 患者背景を考慮したストーマ管理指導と社会資源を
    活用した一例
    京都府立医科大学附属病院 看護部 衣川 朋江
  3. ウロストミー離開部に軟膏を塗布し症状が改善した
    事例について
    大阪医科大学附属病院  下村 沙織
  4. 尿管皮膚瘻に再発した腫瘍に対し放射線療法を行い
    装具貼付が可能になった一例
    公益財団法人田附興風会医学研究所北野病院
    看護部 谷 絵梨香
  5. 視覚的アプローチでストーマセルフケア確立への介入を
    行った高齢者の一例
    市立伊丹病院 看護部 黒田 星香
  6. 緩和目的消化管ストーマ造設の検討
    大阪市立総合医療センター 消化器外科 井上 透
14:35~14:50 休憩
14:50~15:25 陰圧閉鎖療法

座長
堺市立総合医療センター 外科   中田  健
大阪府済生会千里病院  看護部  竹村 実紀
  1. S状結腸憩室炎穿孔の術後、
    腸管壁が露出した腹壁離開創の創傷治癒に
    局所陰圧閉鎖療法が有用であった1例
    大阪国際がんセンター 看護部 境 佳代
  2. 下部消化管穿孔後、
    Surgical site infectionによるストーマ管理困難例に
    対する陰圧閉鎖法の有効性
    ~手順書の必要性~
    医療法人春秋会 城山病院  消化器センター
    看護部 松本 綾子
  3. 外来における陰圧閉鎖療法の経験
    近江草津徳洲会病院 外科 泉 浩
  4. 陰圧閉鎖システムを用いた人工肛門閉鎖術後の創管理
    関西労災病院 外科 内藤 敦
  5. 人工肛門閉鎖術術後SSI予防における局所陰圧閉鎖療法
    の有用性
    滋賀医科大学外科学講座消化器外科 園田 寛道
15:25~16:00 主題演題

座長
滋賀医科大学 外科学講座 消化器外科  清水 智治
社会医療法人大道会森之宮病院 看護部  正壽 佐和子

  1. 当科における人工肛門造設術の現状と合併症の検討
    大阪医科大学 一般・消化器外科 鈴木 悠介
  2. DPP-4阻害薬内服中に集中した水疱性類天疱瘡を
    ストーマ周囲に来した一症例
    社会福祉法人済生会京都府病院 高野 京子
  3. 化学療法に起因する有害事象のため在宅移行に
    難渋した1例
    社会医療法人健生会 土庫病院 看護部 渡邉 真理
  4. 外来がん化学療法を受けるストーマ保有患者への
    取り組み
    地方独立行政法人奈良県立病院機構
    奈良県総合医療センター 看護部 北村 芽衣子
  5. 集学的治療を前提とした腹腔鏡下ストーマ造設術の検討
    堺市立総合医療センター 大腸肛門外科 眞木 良祐
16:00~16:15 休憩
16:15~17:15 特別講演 『集学的治療時代のストーマケア教育:東京での取り組み』

座長
大阪医科大学 一般・消化器外科 田中 慶太朗
大阪医科大学附属病院 看護部 河口 美幸
演者
松岡 弘芳(杏林大学 消化器・一般外科 准教授)
17:15~17:25 優秀演題表彰
17:25~17:30 閉会の挨拶 清水 智治
第60回関西STOMA研究会 当番世話人
(滋賀医科大学 外科学講座 消化器外科)